[OSS紹介#61] GitHub MCP Server:自動化を支える強力なリポジトリ管理ツール

この記事について

この記事では、最近注目を集めているオープンソースソフトウェアの一つ、「GitHub MCP Server」について紹介します。この記事は、OSSに関心を持つ開発者やプログラマーに向けて、特にMCP(Model Context Protocol)に基づくサーバーの利点をお伝えし、その活用方法を探ることを目的としています。

GitHub MCP Serverは、GitHubのAPIとシームレスに統合されることで、開発者やツールに高度な自動化や相互作用能力を提供します。具体的には、GitHubのワークフローやプロセスの自動化、リポジトリからのデータの抽出と分析、AI駆動のツールやアプリケーションの構築に役立つ機能を備えています。このようなツールは、特にチームの生産性を高め、効率を向上させるために重要な役割を果たします。

最近の調査では、MCPサーバーがソフトウェア開発におけるプロセスの最適化にどう寄与できるかが焦点となっており、GitHubが提供するこのソリューションはその一環として非常に注目されています。本記事を通じて、GitHub MCP Serverの基本的な機能から活用事例までを掘り下げ、有用性を理解する助けとなれば幸いです。

リンク:https://github.com/github/github-mcp-server


本コンテンツは、弊社AI開発ツール「IXV」を用いたOSSツール紹介です。情報の正確性には努めておりますが、内容に誤りが含まれる可能性がございますのでご了承ください。

1. GitHub MCP Serverでできること

GitHub MCP Serverは、GitHub APIとの統合を通じて、ファイル操作、リポジトリ管理、検索機能など、多くの高度な機能を提供します。このツールの主な機能は以下の通りです。

  • 自動ブランチ作成:ファイルを作成または更新する際、指定したブランチが存在しない場合、自動的にブランチが生成されます。
  • 包括的なエラーハンドリング:一般的な問題に対する分かりやすいエラーメッセージを提供します。
  • Git履歴の保持:操作を通じて適切なGitの履歴が保たれ、強制プッシュを避けることができます。
  • バッチ操作:単一ファイルおよび複数ファイルの同時操作をサポートします。
  • 高度な検索機能:コード、イシュー、プルリクエスト、ユーザーの検索が可能です。

これにより、プロジェクト管理や開発プロセスが効率化され、開発者の生産性向上に寄与します。

2. セットアップ手順

2.1 動作環境

GitHub MCP Serverを使用するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 最新のMCP仕様をサポートするMCPホスト(例えばVS Code)
  • GitHub Personal Access Token(PAT)

2.2 インストール手順

VS Codeでの使用

  1. VS Codeのインストールを行います(バージョン1.101以上が推奨)。
  2. 提供されたワンクリックインストールボタンを使用して、サーバーをインストールします。
  3. インストールが完了したら、「エージェントモード」を切り替え、サーバーを起動します。

手動設定の場合、以下のJSONブロックをVS Codeの設定に追加します。

OAuthを使用する場合:

{
  "servers": {
    "github-remote": {
      "type": "http",
      "url": "https://api.githubcopilot.com/mcp/"
    }
  }
}

GitHub PATを使用する場合:

{
  "servers": {
    "github-remote": {
      "type": "http",
      "url": "https://api.githubcopilot.com/mcp/",
      "headers": {
        "Authorization": "Bearer ${input:github_mcp_pat}"
      }
    }
  },
  "inputs": [
    {
      "type": "promptString",
      "id": "github_mcp_pat",
      "description": "GitHub Personal Access Token",
      "password": true
    }
  ]
}

2.3 ローカルGitHub MCP Serverの使用

Dockerを利用してローカルでGitHub MCP Serverを動作させる手順は以下の通りです。

  1. Dockerをインストールし、正常に作動していることを確認します。
  2. GitHub Personal Access Tokenを作成します。

VS Codeでのクイックインストールや、以下の設定を使用してMCPホストの設定にJSONブロックを追加します。

{
  "mcp": {
    "inputs": [
      {
        "type": "promptString",
        "id": "github_token",
        "description": "GitHub Personal Access Token",
        "password": true
      }
    ],
    "servers": {
      "github": {
        "command": "docker",
        "args": [
          "run",
          "-i",
          "--rm",
          "-e",
          "GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN",
          "ghcr.io/github/github-mcp-server"
        ],
        "env": {
          "GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN": "${input:github_token}"
        }
      }
    }
  }
}

3. 簡単な使い方

GitHub MCP Serverを使用すると、さまざまなGitHub APIを通じて自動化されたワークフローを実現できます。例えば、以下のような操作が可能です。

  • イシューの作成
{
  "owner": "repository_owner",
  "repo": "repository_name",
  "title": "Issue Title",
  "body": "Issue body content."
}
  • プルリクエストの作成
{
  "owner": "repository_owner",
  "repo": "repository_name",
  "title": "PR Title",
  "head": "feature_branch",
  "base": "main"
}
  • リポジトリ内のファイルの更新と新規作成

  • ファイルの作成または更新

    { "owner": "repository_owner", "repo": "repository_name", "path": "path/to/file.txt", "message": "Update file", "content": "New content", "branch": "main"}

    • 複数ファイルの同時プッシュ

    {
      "owner": "repository_owner",
      "repo": "repository_name",
      "branch": "main",
      "files": [
        {
          "path": "path/to/file1.txt",
          "content": "Content of file 1"
        },
        {
          "path": "path/to/file2.txt",
          "content": "Content of file 2"
        }
      ],
      "message": "Add multiple files"
    }

    リポジトリの検索

    {
      "query": "search_keyword",
      "page": 1,
      "perPage": 10
    }

    これらの操作を通じて、GitHubのリポジトリを効果的に管理し、チームのコラボレーションを強化することができます。

    結論

    GitHub MCP Serverは、GitHub APIとの統合を通じて、開発者に強力な自動化機能を提供します。特に、リポジトリ管理やAIを活用したツールの開発において、その利便性は非常に高いです。また、包括的なエラーハンドリングやGit履歴の保持など、優れた機能を持つ点も大きな魅力です。これにより、開発者はワークフローを効率化し、より生産的な環境を構築することが可能です。興味のある方はぜひ導入を検討してみてください。