目次
この記事について
この記事では、注目のオープンソースソフトウェア(OSS)を定期的に紹介するシリーズの一環として、今回「Deepwiki MCP Server」に焦点を当てます。本記事はこのシリーズの第37回目であり、最近では有用なMCPサーバーについての紹介が続いており、前回は「Context7 MCP」を取り上げました。
「Deepwiki MCP Server」は、公式ではないものの、深い情報を簡潔に引き出すための強力なツールです。このツールは、DeepwikiのURLを受け取り、関連するページをクローリングし、Markdown形式に変換することで、ひとつのドキュメントやページリストを生成します。開発者やリサーチャーにとって、必要な情報を素早く整理し、アクセスしやすくすることが求められる中で、本ツールのように高いパフォーマンスを持ちながら、使い勝手が良いソリューションは非常に有意義です。
本記事を通じて、「Deepwiki MCP Server」の特徴や使い方を詳しく解説し、このツールがどのように皆様の作業を効率化するのかを探っていきます。興味を持たれた方は、ぜひ読み進めてみてください。
リンク:https://github.com/regenrek/deepwiki-mcp

本コンテンツは、弊社AI開発ツール「IXV」を用いたOSSツール紹介です。情報の正確性には努めておりますが、内容に誤りが含まれる可能性がございますのでご了承ください。
1. Deepwiki MCP Serverの機能
Deepwiki MCP Serverは、DeepwikiのURLを受け取り、関連ページをクロールしてMarkdown形式に変換し、1つのドキュメントまたはページごとのリストを返すツールです。主な機能は以下の通りです。
1.1 ドメイン安全性
このツールは、deepwiki.comからのURLのみを処理するため、安全に利用できます。
1.2 HTMLサニタイズ
ヘッダー、フッター、ナビゲーション、スクリプト、広告を除去し、クリアなMarkdownテキストを生成します。
1.3 リンク書き換え
生成されたMarkdown内のリンクを調整し、正しく機能するようにします。
1.4 複数出力形式
一つのドキュメントとして出力することも、構造化されたページとして出力することも可能です。
1.5 高速パフォーマンス
調整可能な同時処理と深さで、迅速なクロールを実現します。
1.6 NLP機能
ライブラリ名を検索する機能を備えています。
2. セットアップ手順
Deepwiki MCP Serverを利用するためのセットアップ手順は以下の通りです。
2.1 環境要件
- Node.jsがインストールされていることが必要です。
2.2 ローカル開発環境の構築
リポジトリをクローンし、依存関係をインストールしてビルドします。
リポジトリのクローン
git clone https://github.com/regenrek/deepwiki-mcp.git
cd deepwiki-mcp
依存関係のインストール
npm install
パッケージのビルド
npm run build
2.3 MCPサーバーの設定
.cursor/mcp.json
ファイルに以下の設定を追加します。
{
"mcpServers": {
"mcp-deepwiki": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "mcp-deepwiki@latest"]
}
}
}
2.4 Dockerデプロイメント(未テスト)
Dockerイメージをビルドし、実行します。
イメージのビルド
docker build -t mcp-deepwiki .
HTTPトランスポートで実行
docker run -d -p 3000:3000 mcp-deepwiki --http --port 3000
3. 簡単な使い方
Deepwiki MCP Serverの基本的な使用方法は以下のようになります。
3.1 ドキュメントの取得
デフォルトで完全なドキュメントを取得する場合は、次のようにコマンドを使用します。
use deepwiki https://deepwiki.com/shadcn-ui/ui
3.2 単一ページの取得
特定のページを取得する場合は、以下のように指定します。
use deepwiki fetch single page https://deepwiki.com/tailwindlabs/tailwindcss/2.2-theme-system
3.3 短縮フォームでの取得
短縮形式でライブラリ情報を取得することも可能です。
deepwiki fetch tailwindlabs/tailwindcss
3.4 API呼び出し
HTTP経由で直接API呼び出しを行うこともできます。
curl -X POST http://localhost:3000/mcp \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"id": "req-1",
"action": "deepwiki_fetch",
"params": {
"url": "https://deepwiki.com/user/repo",
"mode": "aggregate"
}
}'
4. 結論
Deepwiki MCP Serverは、Deepwikiの情報を効率的に収集し、Markdown形式で出力するための強力なツールです。特に、HTMLサニタイズ機能やリンク書き換え機能により、ユーザーはクリーンで使用しやすいドキュメントを得ることができます。セットアップも比較的簡単で、Dockerによるデプロイメントも可能です。開発者にとって非常に有用なツールとなるでしょう。