目次
この記事について
この記事では、オープンソースソフトウェア(OSS)の中から特に注目すべきツールを紹介していきます。第19回となる今回は、前回取り上げた「pytauri」の元となるツールとしての位置付けに注目し、Tauri の基本的な概要やその意義について詳しく解説します。
ソフトウェア開発の分野では、効率的なアプリケーションの開発が常に求められています。特にデスクトップやモバイルアプリケーションの需要が高まる中、より軽量で高速かつセキュアなアプリケーションを構築できるツールが必要とされています。「tauri」は、HTML、JS、CSSを使ってユーザーインターフェースを構築し、バックエンドにはRustで書かれたバイナリを使用することで、この要求に応える存在です。
このフレームワークを利用することで、開発者はあらゆる主要デスクトッププラットフォーム向けに、スリムでパフォーマンスに優れたアプリケーションを作成できます。また、TauriはシステムネイティブのWebビュープロトコルを利用し、セキュリティ面でも優れた選択肢を提供します。これにより、開発者はユーザー体験を損なうことなく、アプリケーションの効率性を向上させることが可能になります。
「tauri」は、現代的なアプリケーション開発のための強力なツールであり、その活用法や導入方法に迫ります。これからのOSS開発においてどのように役立つのか、一緒に見ていきましょう。
リンク:https://github.com/tauri-apps/tauri

本コンテンツは、弊社AI開発ツール「IXV」を用いたOSSツール紹介です。情報の正確性には努めておりますが、内容に誤りが含まれる可能性がございますのでご了承ください。
1. Tauriでできること
Tauriは、デスクトップおよびモバイルアプリケーションを構築するためのフレームワークであり、特に小型で高速かつ安全なバイナリを生成することが特徴です。主に以下の機能を提供しています。
- クロスプラットフォーム対応: Windows、macOS、Linux、iOS、Androidの主要なプラットフォームに対応しています。
- フロントエンドの自由度: HTML、JavaScript、CSSで構築された任意のフロントエンドフレームワークを統合可能です。
- 軽量なバイナリ: Rustで書かれたバイナリがバックエンドとして機能し、フロントエンドと相互作用するAPIを提供します。
- ネイティブ機能の活用: システムトレイアイコンやネイティブ通知、WebViewプロトコルを利用して、ユーザー体験を向上させます。
2. セットアップ手順
Tauriを使用するためには、まず必要な環境を整える必要があります。
2.1 動作環境
Tauriは以下のプラットフォームで動作します。
- Windows: Windows 7以降
- macOS: macOS 10.15以降
- Linux: webkit2gtk 4.0以降(例: Ubuntu 18.04)、webkit2gtk 4.1以降(例: Ubuntu 22.04)
- iOS/iPadOS: 9以降
- Android: 7以降(現在は8以降推奨)
2.2 インストール手順
TauriはNode.jsが必要です。公式サイトから最新のLTS版をインストールします。Node.js環境が準備できたら、 Tauriアプリを作成するために、以下のコマンドを実行します。
npm create tauri-app@latest
依存関係のインストール: プロジェクトディレクトリに移動し、必要な依存関係をインストールします。
cd <your-project-name>
npm install
3. 簡単な使い方
Tauriを使ったアプリケーションの基本的な使い方について説明します。
3.1 プロジェクトの作成
上記の手順でプロジェクトを作成した後、src-tauri
ディレクトリ内にあるtauri.conf.json
ファイルを編集して、アプリケーションの設定を行います。
3.2 アプリのビルド
アプリケーションをビルドするには、以下のコマンドを実行します。
npm run tauri build
これにより、指定したプラットフォーム用のアプリケーションバイナリが生成されます。
3.3 アプリの実行
ローカル開発環境でアプリを実行するには、次のコマンドを使用します。
npm run tauri dev
これにより、開発用のサーバーが立ち上がり、アプリケーションを迅速にテストできます。
より詳しい情報は公式ドキュメントを確認してください。
4. 結論
Tauriは、デスクトップおよびモバイルアプリケーションを効率的に構築するための強力なフレームワークです。小型で高速なバイナリを生成し、フロントエンドの自由度が高いことから、開発者にとって非常に魅力的な選択肢となります。動作環境も広範囲にわたり、簡単なセットアップ手順で始められるため、これからのアプリケーション開発において注目すべきツールと言えるでしょう。