仕様駆動開発で、ゲームを作ってみた ── 新年度、エルブズが向かう先

今日、2026年4月1日。新しい年度が始まりました。

この記事では、私が先日出版した「仕様駆動開発 実践入門 〜 AIで実現する開発方法論」(日経BP)に書いた方法論を、実際に自分で試してみた話をご紹介します。そして、その先に、エルブズが今年度向かっていく方向性を、お伝えしたいと思います。

仕様駆動開発で、ブロック崩しを作った

書籍の中では、仕様駆動開発の7つの工程を示しています。1. 原則決定 → 2. 企画・要件定義 → 3. 設計計画 → 4. タスク分割 → 5. 実装 → 6. 検証・受入 → 7. 移行・運用です。

本当に使えることを、みなさんにお伝えしたい」

そう思い立ち、この7つの工程にしたがって改善を回す独自のプログラムを用意しました。

そのプログラムを使って作った対象はブロック崩しゲームです。シンプルだからこそ、方法論の効果がはっきり見えるかと考えました。

合計11分32秒で、4回のイテレーションを完走しました。コストが$0.00となっているのは、今回このプログラムではClaude Codeのサブスクリプションの範囲内なので、このように表示されているだけで完全無料という意味ではありません。

できあがったゲームをYouTube動画にあげておきました。

動いている実際の様子を見ると、綺麗なアニメーションや、動くブロックという新しい要素も入っていて、なかなか楽しいゲームに仕上がっていました。

「ゲームができただけ」でしたら、皆さんにご紹介する意味はないと思います。

仕様駆動開発で行っていますので、工程ごとにドキュメントがそろっているのです。AIが何にしたがってこのゲームを作っていったか、人間もAIも一体になって見ることができます。

これから先、修正が必要になった時に、これらのドキュメントをしっかりと修正することで、さらにコードも改善できますし、逆に、コードに手を入れてしまった時にも、ドキュメントを改善することができるでしょう。

仕様駆動開発 実践入門という書籍で、お伝えした開発方法論が、現実に動く。そのことを、自分の手で確かめ、皆さんにお伝えできることに本当に嬉しく感じています。

新年度、エルブズが向かう先

当社は、2026年3月5日に「IXV」というブランドでAI開発のためのエコシステムのご提供を開始しました。

エコシステムというと、よくわかりませんが、早い話が、弊社がお客様にあわせて、研修と技術支援を行うというごく普通のサービスです。

https://github.com/elvezjpその中でキーとなるのが、前述の書籍「仕様駆動開発 実践入門 〜 AIで実現する開発方法論」(日経BP)と、もうひとつGitHubでご提供する当社のOSS群です。

当社のOSSをお客様にご利用いただき、困った部分、カスタマイズしたい部分など、技術支援を行います。

たったそれだけ?と思われると思います。そのとおりで、今年度、エルブズが取り組むことは、シンプルです。

「仕様駆動開発」を、自分たちの開発の中心に据えOSS開発に取り組み、そして、そこから得られた知見や経験を、研修の仕組みでご提供し、またOSSを通じてお客様の開発現場を徹底的にご支援することです。

AIが当たり前になった時代に、「どう作るか」ではなく「何を作るか」「なぜ作るか」が問われます。仕様が曖昧なまま実装だけが走る状況では、AIの力を最大限に引き出せません。仕様と実装を常に同期させ続ける仕様駆動開発は、AI時代の開発の「背骨」になりうると、私は信じています。

私たちがご支援するお客様と共に、AIを基礎とした仕様駆動開発に取り組んでいければと思います。

ゲームというシンプルな題材で試してみたこの実験は、その可能性を改めて実感させてくれました。次は、もっと複雑な実務の現場で、この開発方法論を活かしていきます。

新しい年度が始まりました。エルブズは、静かに、しかし確実に、前へ進みます。本年度も、どうぞよろしくお願いいたします。