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格闘技から見えること

プロレスや格闘技というと、なんだか無骨なもののように思われるかもしれませんが、私は小さい頃からよく見ています。その中でも、記憶に残る試合というのはあるもので、とくに自分の人生の岐路に立つときに思い出されます。
2011年3月27日、ノアというプロレス団体で行われた第8試合のことでした。この試合は、スペシャルタッグマッチと銘打たれ、
 
吉江 豊選手、森嶋 猛選手、杉浦 貴選手 VS 鈴木みのる選手、佐野巧真選手、髙山善廣選手
 
という大変豪華な顔ぶれでした。2011年3月というと2011年3月11日の震災直後に行われた試合と言っていいと思います。震災は、東北から関東地方にかけて大きな被害をもたらし、多くの人命が失われ、たくさんの方に今も大きな爪痕を残しています。私自身も大きな影響を受けたことは間違いありません。
被害状況を把握することもできない、その日の水すら手に入れることが困難な地域が出るなかでのプロレスの試合を行うことは、プロレスという興行を行う方だけではなく、多くの経営者が取るべき行動を悩んだ時期であると思います。
そんななか行われた、スペシャルマッチが終了後、鈴木みのる選手が、マイクをとり、3分間にわたり、杉浦貴選手に訴えかけます。「東北のプロレスファンのためにプロレスの力を、チャンピオンである杉浦貴選手が信じろ」そのような内容でした。
その会場では鈴木みのる選手の思いが、会場に響き渡るようでした。
 
なんとなく否定されてしまった杉浦貴選手ですが、実は自衛隊出身で被災地の状況をよく知っていたこともあり、プロレスで勇気づけることに加え、水や食料、義援金なども必要だというご意見をお持ちだったようです。
鈴木みのる選手、杉浦貴選手とも、そんな思いで、プロレスに取り組んでいる。ちょうど2011年3月に同様にもがき苦しんだ記憶のある私には、とても強く印象に残り、またがんばろうという気持ちになることが出来ました。
今でもプロレスや格闘技は、大好きですが、震災以降は、自分のやるべきことに注力するため、あまり見ていないかもしれません。
社会のために自分のできることを、しっかりと続けていきたいなと思う、そんなプロレスの試合でした。
 
 

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