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株式比率のお話

あまり書けないこともあるのですけれども、株式比率ってすごい大切です。はるか昔になるのですが、ある新入社員の女の子から「社長って良いですよね。口だけでなにもしなくていいですから。あたしも社長やれます」と言われたことがあります。いえ、そうじゃないんです、、、と言っても全く伝わらなかったことを思い出すのですが、社長は一存でなんでもdけいるわけではなくて、株式比率でできることが決まるわけです。企業経営をするなかで、資本政策を決めて、その一瞬一瞬の株式比率がそのまま発言力になり、会社の未来が決まっていくという、当たり前ですが、結構厳しいお話です。
で、まぁ、せっかくなので、ちょっと株式比率についてまとめておこうかなと。

株式比率とはなんぞや

株というのは、発行済み株式のことを一般的には言います。で、自分の持っている分を分子として割り算をしてあげると、割合が出てきますよね。これが株式比率です。株式と言っても、実はいくつか種類がありまして、普通株式とか優先株式とかストックオプションとか、いろいろとありますが、ここでは株式として、一緒にしてしまいます。
結構大切な部分は、議決権、という権利がありまして、普通株式は、議決権がついていますが、議決権がなかったりすると、株式比率がそのまま発言力、、、とは限らないのですね。そいうときには、議決権比率ってのを計算しないといけません。
ここらへんの入門は、

が、おすすめです。このエントリでは、株式比率と議決権比率を同じとします。

株式比率20%以上

20 %程度だと基本的に発言力はないです。お恥ずかしながら、私の最初の起業では、11.8%しか比率をとらなかったので、「社長が一存で決められる」ってのは、本当にありませんでした。
ただし、なのですが、上場した後に、20%程度でもリードインベスタになっていたりすると、それなりに発言力が出てきたりもします。
もし、その株を会社が持っていたりすると、連結決算上の関連会社となります。損益が出たりすると記載をしないといけないので、注意が必要です。時に、グループ会社として取り扱われることもありますので、外部からの見え方も含めて、よく考えて投資を受けることになります。
 

株式比率33.33%超

33 %以上、正確には、1/3以上株を持つと大きく状況が変わります。拒否権というのが得られるんですね。なにか決めようとしても、拒否権を行使します!とすれば、進めることはできません。
会計上は、20%以上50%以下は、同じくくりの関連会社なので、代わりはありませんが、発言力という良いでは、突然強烈に強くなるということになります。
 

株式比率50 %超

ここまで読んでいただいた方ならわかるとおり、会社の半分を持っている、、、ことになりますね。ですので、会社を自由にすることができます。もちろん前述の拒否権を行使されればNGですが、それでもかなり強い発言権です。ここまでくると社長さんはいわゆる「雇われ社長」だと思った方がいいでしょう。
今から考えると、私の最初の起業も、雇われ社長だったんだなと、、、
連結決算としては、関連会社ではなく、子会社ということにあります。損益どころか、資産も、負債も、全部合算になりますので、もはや一緒の会社として考えた方が良いでしょう。
 
 

株式比率 66.66%超

ついに、ほかの株主の拒否権すらなくなります。ここまで持っていると、特別な理由がない限り、合併しちゃった方が・・・なんてことは、口が裂けても言えません。私の最初の起業、88.5%、握られてたんですよねぇ。。。
会計上は、子会社以上のものはありませんので、まんま子会社として扱われます。
 
 

株式比率100 %

子会社は子会社なのですが、それを強調し、完全子会社化と呼ばれます。正直、66.66%以上とかの意味はあまりないのではないかと思っておりまして、この完全子会社にしちゃったほうが逆にわかりやすいと思っています。
合併などの際に、まずは完全子会社にしてから、徐々に合併というプロセスもよく取られます。
会計上は、子会社以上になるので、連結納税すらできるようになります。もはや一緒の会社です。

まとめ

ということで、株式比率をとればそれで良いんだ、というわけではなく、企業成長のフェーズに応じて、計画的に、柔軟に考えないとうまくいきません。最悪なのは、創業メンバで、同等に株を持つこと。誰がPrimeを取るのか、誰が最終責任をとるのか、覚悟を決めるのはだれなのか、白黒つけておいた方がいい、ということですね。